B2Cで「選ばれる」ための発信とキャッチコピーの考え方

B2C業態、特にネイルサロンやエステ、占いなどの個人サロンにおいて、発信やキャッチコピーは集客に大きく影響します。特に競合が多い業界では、どこにでもあるような言葉では埋もれてしまい、ユーザーの心に届きません。
この記事では、B2Cで選ばれるためにどのような言葉を選び、どんな見せ方をすべきかを解説します。
値段や施術内容の訴求だけでは差別化できない
ホットペッパービューティーなどの媒体を見ると、多くのサロンが「価格」「施術内容」で勝負しています。しかし、同じような施術を提供するサロンが並ぶ中で、それだけではユーザーの選定理由にはなりづらくなっています。
ユーザーが見ているのは、価格や内容よりも「どんな人がやっているのか」「どんな雰囲気なのか」といった、言葉にしにくい要素です。
キーワード訴求よりも「自分らしさ」の表現を
たとえば「ラグジュアリーな空間」「アロマの香りに包まれて」などの文言は、多くのサロンが使っている定番ワードです。ですが、それでは印象に残りません。
むしろ、「店長の趣味で店内は〇〇のグッズだらけ」「韓国アイドルが好きな方は必見」など、個性を打ち出した表現のほうが刺さることがあります。自分にとって「合うかも」と思える相性を、ユーザーは探しているのです。
会話スタイルすら「価値」になる
「スタッフ全員よくしゃべります」「話しかけません」
これだけでも立派なキャッチコピーになります。来店前に空間の温度感がわかれば、選ぶ理由になります。
逆に、無難なコピーに収めてしまうと、比較対象のひとつに埋もれてしまい、選ばれない理由になってしまうのです。
経歴や趣味をブランドに変える
元モデル、元ヘアメイク、元芸人など、過去の経歴は自分にしかない「ブランド」です。専門性が伝わるだけでなく、「この人なら楽しそう」「丁寧にやってくれそう」などの期待感にもつながります。
また、特定の趣味(韓国アイドル・アニメ・スポーツなど)も発信の軸にすることで、共感からの来店動機を生むことができます。
清潔・綺麗・落ち着いた…だけでは届かない
「清潔感のある落ち着いた空間」などはもはや前提であり、選ばれる理由にはなりません。むしろ、差別化するためには「この店じゃないとできない体験」を言葉で表現する必要があります。
その手段のひとつが、自分自身の個性を打ち出すこと。SNSのブランディングと同じで、「私だからこそ提供できる価値」に正面から向き合うことが重要です。
「自分らしさ」こそが、B2C発信の最大の武器
「清潔」「落ち着いた空間」「施術の丁寧さ」など、誰でも言えることではなく、「自分だから言えること」「このお店にしかない体験」を言葉にすることが、B2Cにおける発信・キャッチコピーの核心です。
埋もれない発信を目指すなら、自分自身をブランドにする勇気が必要です。
本記事は、弊社代表の音声配信「stand.fm」を記事化しています。
音声は以下のURLから視聴できますので、ぜひそちらもお聞きください。
https://stand.fm/episodes/6810c51577280bb6aaa77873

名城 政也/Masaya Nashiro
琴線に触れる株式会社 代表取締役